日曜日の朝6時。

まともな社会人なら絶対に起きることの無い時刻に、親のカタキのように目覚まし時計が
鳴り響く。
外は真っ暗。
こうして12人の戦士たちの長い1日が始まった。

日航ホテル前には今日の長い1日の運命を供にする仲間たちが集まり、
小野に握手をしてもらったことがあると言うKO氏の不在に一抹の寂しさを感じることなく、
真っ暗な中、戦場に向かったのだった。

そして試合は始まった。
15分ハーフ、5本。
ブリュッセルは2チームで合計三チーム。
Reds得意の試合方法で、思わずゲーム開始時に、ボールを蹴り上げそうになったほどだ。
ちなみに、ハーフライン後ろからゴールしても得点になるルールだそうだ。

筆者は開始10分で相手選手と接触することなく「肉離れ」。
自分の中ではゲームは終わってしまった。
「早起きしたのにまったく得がねえな。」

試合は緊迫した雰囲気の中、12名、そしてそのうちキーパー2名の我がレッズは
善戦した。 
だって、1−2だもん。

試合後、ブルッセル近郊のレストランでスペアリブの店に入る。

今日の送別試合の主賓、M野氏の肉を食う様は、雪山で遭難した山男が、腹ペコで
食うものが無く、動物を捕まえて貪り食うような迫力だった。
この迫力がもう少し試合に生かされれば良いなとは思ったが、本人には黙っていた。

結論、
いまどき、三文くらいで早起きしねえよ。